Category: The White Rapper Show
ブランド・ヌビアン 対 挙動不振男

ニューヨーク出身のヒップホップグループ、ブランド・ヌビアン (Brand Nubian)
同じ New Rochelle という街で育った Grand Puba、 Sadat X、 Lord Jamar によって結成されたこのグループは、「Slow Down」 などのヒット曲を量産し、現在に至るまでに5枚のアルバムをリリースしてします。 メンバーの グランド・プーバ と サダトX はソロとしても成功していますが、もう1人のメンバーである ロード・ジャマール は前述の2人に比べると いまいち目立たない存在でした。 しかしこのジャマール氏、実はかなり怖い人だったんです。

先週VH1で放送された「The White Rapper Show」。 次期エミネムを目指す白人ラッパー達は、レコーディングスタジオでのマイクテクニックを学ぶため、プロのラッパー達からレクチャーを受ける事になります。 そこで登場したのが サダトX と ロード・ジャマール。 サダトX は 「マイクとの距離感」 や 「息継ぎのタイミング」、 「自信を持ってラップすることの大切さ」 など、丁寧に説明していきます。 メモ片手に真剣に聞き入る白人ラッパー達。 ところがここでジャマール氏が割って入ります。

ジャマール | 「 お前らに言いたいことがある。 いいか、ここにいる サダトX が誰だかわかってんのか? ラップ史に残る最高のリリシストだぞ。 なのに何故お前達にわざわざレクチャーしてあげなきゃいけないんだ? 俺はそんなの御免だね。 だいたいお前らヒップホップが何なのかわかってんのか? 」 |
いきなりご立腹のジャマール氏。 無言になる一同。 静まり返る室内。 そんな気まずい雰囲気の中、ジャマールの怒りの矛先はある1人の白人ラッパーに向けられます。 彼の名前は John Brown。 出演している10人の白人ラッパー達の中で 随一のトラブルメイカーである彼は、これまでに幾度となく他の出演者達と衝突を繰り返してきました。 自らを 「郊外の王様」 と呼び、ことあるごとに 「ゲットーを広める」 という意味不明の言葉を連発する挙動不審の人物です。

ジャマール | 「 お前らの中にゲットーを広めるとかほざいてる奴がいるらしいな 」 |
John Brown | 「 僕です 」 |
ジャマール | 「 ゲットーを広めるって何なんだよ 」 |
John Brown | 「 ブルックリンに会社を立ち上げました 」 |
ジャマール | 「 何する会社なんだ? 」 |
John Brown | 「 社員は皆ストリート出身です 」 |
ジャマール | 「 だから何をする会社なんだって聞いてんだよ! 」 |
John Brown | 「 ゲットーを広めます 」 |
ジャマール | 「 おまえゲットーが何なのか分かってんのか? ゲットーって言うのはな、俺達黒人にとって貧困と苦しみを意味するんだよ。 ゲットーを広めるってことは、エレベーターの中で放尿したり、麻薬でラリったりするのか? 」 |
John Brown | 「 僕達は経済的且つ精神的に基盤を作っていきたいんです。 全ては愛です。 」 |
ジャマール | 「 ・・・・・・ 」 |
John Brown | 「 ハレルヤ・ホラバック 」 |
ジャマール | 「 ?? 」 |
John Brown | 「 ハレルヤ・ホラバック。 ハレルヤ・ホラバック。 」 |
John Brown君の受け答えは全然会話になっていませんね。 この 「ハレルヤ・ホラバック」 も 彼が多用するフレーズで、どういう意味かは本人のみぞ知るって感じです(+Д+) 3回連続で叫ぶ意味が分かりませんな・・・
The White Rapper Show - Brand Nubian
最初はお怒りのご様子だったジャマール氏も、他の白人ラッパー達がヒップホップに対して真剣に打ち込んでいることを知るとご機嫌も直り、最後にはきちんと 「信念を持って目標に向かって走り続けろ。 誰にも惑わされるな。 やり通すんだ!」 というお言葉を残して去っていきました。 なかなか素敵なおじさんでした (*´∇`*)
Lord Jamar - The 5% Album

ジャマールは2001年に刑務所を舞台にしたテレビドラマ 「OZ」 に出演し、そこでの演技が高く評価され、その後 彼の元には仕事の依頼が殺到しました。 人気テレビドラマ 「ソプラノズ」 、 「サード・ウォッチ」 、 「Law & Order」 といった作品に軒並み出演しています。 また、2006年には待望のソロデビュー作 「The 5% Album」 を発表。 音楽活動と俳優業の両方で これからますますの活躍が期待されます。
しかし John Brown君、えらい曲者ですね。
普段の行動は奇天烈ですが、ラップは凄腕なところがまたスゴイです。 ひょっとすると 「ハレルヤ・ホラバック」 は今年の流行語になるんじゃないかと密かに期待しています(*´∇`*)





◎ 今日の独り言 ◎
番組には先週 Juelz Santana もゲスト出演しました。
すごいフレンドリーな性格で、ものすごく感じの良い人でしたよ (*´∇`*)
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Category: カラー・ミー・バット
元カラー・ミー・バットの新番組が撮影開始

元Color Me Badd のリードボーカル、ブライアン・エイブラムス (Bryan Abrams)
彼が出演するVH1の新番組 「Man Band」 の撮影が今月から開始されました。 このリアリティ番組は、かつて人気のあったアイドルシンガー達をかき集めて新しいグループを結成し、カムバックを目指すという大胆な内容。 グループ名は 「Sureshot」 に決まりました。 以前エントリでお伝えした時点では、5人目のメンバーを模索中でしたが、結局この4人組のままでやっていくことになったようです。 私はてっきり5人目のメンバーに元New Kids On The Blockのジョーダン・ナイトあたりが参加するのかなと予想していたのでちょっと残念です。

Jeff Timmons ( 元98 Degrees )

Chris Kirkpatrick ( 元N'Sync )

Rich Cronin ( 元LFO )

4人は現在フロリダ州のオークランドにあるクリスの家で共同生活をしながら、大物プロデューサーとレコーディングを行っています。 1月23日には地元のNBAチーム Oraland Magic 戦のハーフタイムに登場しパフォーマンスを披露しました。 この模様は番組内で放送されるようです。
気になるのがリアリティ番組ではお約束の出演者同士の衝突。 クリス曰く 「俺達が仲良くやっていけるとは最初から思ってないよ」 と断言するとおり、皆が元スターというだけあってお互いの主張のぶつかり合いで ひと波乱起こりそうな予感が。 しかしブライアン、ジェフ、リッチの3人は昨年一緒に 「The Boys Of Summer Tour」 を廻っていたことで以前から交流があり、更にブライアンとジェフはマネージメント会社が一緒だったので、即席グループのわりに彼らの結束は意外に固そうです。
Man Band - Trailer
そして気になるのがブライアンの体重。
上のインタビュー映像を見ても分かるようにブライアンの容姿がだいぶ変わっています。
カラー・ミー・バット時代はホストチックな色男だったんですが・・・

髪型が時代を感じさせますね (笑)
何がともあれ、今後の展開が気になります。
アメリカでの放送開始は今年の春。
全8話を予定しているそうです。





◎ 今日の独り言 ◎
元Color Me Baddのメンバー、Mark Calderon氏の消息だけ全く掴めません。
一体今どうしているんでしょうか?? (・ε・ )
Category: MCハマー
MCハマーの秘密兵器

MCハマーが所有するレーベル FullBlast Digital Music Group
2年前からこのレーベルに所属しているある白人ラッパーがいます。 彼の名前は Dasit。
MCハマーが次期エミネムとして期待を寄せている新鋭アーティストです。
Dasit - Official Myspace
Toledoblade.com - Interview
Dasit こと 本名 David Shinavar は現在29歳。
オハイオ州出身にある North End という治安の悪い街で生まれ育ちます。 NWAやアイスキューブを聞いてラップに興味を持った彼は、13歳の頃からラップを始めます。 自宅にあったカラオケマシーンを使ってカセットテープに録音したり、リリックを書き始めます。
「初めてステージでラップしたのは地元で行われたタレントショウだったね。 僕は参加者の中で唯一の白人だったけど、会場はすごい盛り上ったよ。 そしてプロのラッパーなるって決心したんだ。 たとえ肌の色が違ってもスキルがあればリスペクトは得られるはずだから。」

Woodward 高校を卒業後、貯金をはたいてアルバムを自主製作。 トラックにそのアルバムを積んで手売りで販売する傍ら、バスタ・ライムス、D12、Lil Moなどの前座を経験します。 そして2005年。 送付したデモテープを聞いたMCハマーに気に入られ、彼のレーベルと契約を交わします。 MCハマーはDasitの実力を高く評価し、レコーディング機材一式を Dasit にプレゼントしたとか。 Dasit は自宅の地下室に作ったミニスタジオでレコーディングに励みます。

2005年に行われたMTV Video Music Award にはMCハマーと一緒にDasitも出席しました。 2006年にMCハマーが itunes 限定でリリースしたアルバム 「Look Look Look」 には、Dasitのラップを大々的にヒューチャーした曲 「Mash For It」 が収録されています。

Dasitのラップの特徴はなんといってもエミネムそっくりのハイトーンボイスで繰り出す歯切れの良いフロウ。 しかし そのあまりの酷似ぶりに、一部からは 「エミネムの物真似ラッパー」 と非難の声も上がっています。
「ラップを始めたばかりの頃は、バニラアイスみたいだと 馬鹿にされたよ。 そしてエミネムが世に出てきてからは僕がエミネムの真似をしていると言われるようになった。 僕はエミネムが出る前からこのスタイルなのに。 最初はそんな周りの意見に腹を立てていたけど、今は全然気にしないよ。 周りが僕をどんなステレオタイプに当てはめようとも、僕は僕以外の誰でもないから。」

2007年。 彼の元にビックチャンスが訪れます。 VH1の新番組 「The White Rapper Show」 のオーディションの知らせをマネージャーから聞いた彼は、単身ニューヨークへ飛びます。 そして1000人の参加者の中から決勝進出者10名の1人に選ばれます。
第1回目の放送から Dasit はその実力を発揮します。 番組のホストを務めるMCサーチは、挑戦者達にサウスブロンクスの住民達の前でラップを披露させに行かせます。 突如現れた白人ラッパー達を怪訝な目で見るサウスブロンクスの住民達。 しかし一度 Dasit がラップを始めると雰囲気は一変します。
The White Rapper Show - Episode 1
Dasitのラップは住民達に大ウケ。 「他の奴らはたいしたことなかったけど、Dasit はイケてたね。 次のエミネムは間違いなくあいつだよ。」と絶賛されます。 優勝候補は間違いなく Dasit だと誰もが確信しました。 しかし番組は思わぬ事態に発展します。
毎週1人ずつ敗退者が決まっていくサバイバル形式のこの番組。 挑戦者達は生き残りをかけて MCサーチの前で与えられたテーマでラップを披露しなければいけません。 第1回目の放送では 「今日のサウスブロンクスでの経験についてラップする」 というテーマが与えられます。 準備時間は30分。 挑戦者達は皆メモと鉛筆を片手に必死でリリックを練り出します。 そして30分後。 MCサーチの前で順番にラップを披露していく挑戦者達。 そして Dasit の番がやってきます。

Dasit | 「 棄権します。 」 |
MCサーチ | 「 は? 」 |
Dasit | 「 何も書きませんでした。 」 |
MCサーチ | 「 どういうことか説明してくれ 」 |
Dasit | 「 僕はリリックを書く時、いつも音楽を聴きながらやるので。 音楽なしでリリックは書かないんですよ。 」 |
MCサーチ | 「 おまえ正気か? せっかく掴んだ貴重なチャンスをフイにするのか? おまえの代わりに この場に立ちたいと思っていた オーディションに参加した1000人のラッパー達に失礼だと思わないのか? 」 |
Dasit | 「 それはそうですけど・・・ 」 |
MCサーチ | 「 おまえには失望したよ。 今すぐここから出て行け! 」 |
Dasit | 「 なんだよ、その言い方。 あんた何様のつもりだよ。 」 |
険悪なムードが漂う中、Dasitは番組を去りました。
ラッパーには2種類あると言われています。 即興でリリックを作れるバトルなどで実力を発揮するタイプ。 そしてレコーディングスタジオで実力を発揮するタイプ。 Dasitはいわゆる後者のタイプだったのでしょうか。 こうして Dasit の挑戦は終わりました。

彼は現在 MCハマー のレーベルから離脱して自身のレーベルを立ち上げようと計画中です。 Dasitが言うには、MCハマーは自身のカムバックのことばかり考えていて、いつまで経っても Dasit をデビューさせてくれなかったことが原因だそうです。
もしかすると 天才肌にありがちなワガママな性格を直すことが、これからの彼に必要な事なのかもしれません。 しかし彼が実力あるラッパーであることは確かです。 今後彼がどのような成長をとげていくのか、長い目で見守って行きたいです。





◎ 今日の独り言 ◎
初回から思わぬ展開を見せた「The White Rapper Show」
とにかくメチャクチャ面白すぎます! (。→∀←。)
Category: ジン
JINの中国語アルバムが発売

中国系アメリカ人ラッパーのJIN。
長らく噂されていた中国語アルバムが遂にリリースされます!
発売予定日は2007年2月20日。 中国のお正月に合わせてのリリースとなります。 さらに昨年6月からずっと工事中だったオフィシャルサイトabcjin.comもようやく開設されました。 サイト名にもなっている「ABC JIN」とは「American Borned Chinese」の略で、アメリカ生まれの中国系アメリカ人を意味します。 まさにJINのようなバックグラウンドを持っている人達のことです。

現在サイト内にて新曲 「You're Fired」 が無料でダウンロードできます。 直リンクはこちら。 この曲はアメリカの女性コメディアン、ロジー・オドネル (Rosie O'Donnell) に対するディスソングです。 ロジーはコメディアンとして活動する傍ら、映画 「ミザリー」 や 「めぐり逢えたら」 などにも出演している女優です。

問題になったのは2006年12月5日に放送されたロジーが司会を務めるトーク番組 「The View」。 番組内でロジーがアジア人を嘲笑するようなジョークを使用し、放送終了後にアジア系コミュニティから抗議が殺到しました。 ニューヨーク市会議員の John Liu 氏は番組宛に抗議文を送付。 JINも前述のディスソングを発表しました。
CTV.ca - Rosie O'Donnell sorry for mocking Chinese
この件についてロジーは 「別に悪気はなかったんだけど、気分を害した人がいたのなら謝るわ。 もしかしたら 来週にでもまた同じような発言をしてしまうかもしれないけど、全然悪気はないからね。」 と謝罪。 この発言に対しても 「謝罪になっていない」 と非難の声が挙がっています。 他人種をネタに笑いを取ることは極めてデリケートな問題であり、ロジーほどのキャリアがある人がこのような軽率な言動を取ったことは、極めて残念かつ遺憾です。
最後にアルバム関連のニュースをもう一つ。

昨年末にMySpace限定で発売されたアルバム 「I Promise」 が大手CD販売サイトCD Babyにて購入可能になりました。 前回ゲットできなかった方はこれを機会に是非!





◎ 今日の独り言 ◎
JINの中国語アルバムにはプロデューサーとして
Far East Movement が参加しているそうです
Category: The White Rapper Show
優勝するのは誰だ??

ケビン・フェダーラインじゃない
賞金目当てでもない
欲しいのはリスペクト
ただそれだけ
VH1で始まったリアリティ番組 「The White Rapper Show」
リスペクトを手にするためこの番組のオーディションに参加した1000人の白人ラッパー達。 デモテープによる書類審査、フリースタイルの実技審査から選ばれたのはわずか10名。 さすが厳選されただけあって、個性豊かな猛者どもばかりが集結しました。 ロンドンから来た元モデルの美人ラッパー、バニラアイスを師と仰ぐアビリル・ラビーン似の女の子、金髪モヒカンのPunkラッパー、顔から金歯までポール・ウォールのそっくりさん、MCハマーの秘蔵っ子、挙動不審のトラブルメイカー などなど。










もちろん外見だけでなく、それぞれが卓越したラップスキルの持ち主です。 優勝予想をするにあたって、こちらのビデオをご覧ください。 かつて音楽業界で成功した白人ラッパー達の歴史と、オーディションを勝ち抜いた10人のラッパー達のフリースタイルをダイジェストで見ることができます。
The White Rapper Show - 10 Finalists
皆さんは誰が優勝すると思いますか?
私は Sullee に優勝して欲しいですが、$hamrockが侮れないと思っています。
ともあれ これから番組を通して熾烈な優勝争いが始まります。
果たして最後に笑うのは誰か? 乞うご期待です! (´∇`)ノ





◎ 今日の独り言 ◎
皆さんの優勝予想を聞かせてください (*´∇`*)
Category: 映画
ワイクリフ と Taboo が出演するフッドムービー

久しぶりに興味深いフッドムービーを見たので今日はそれをご紹介します。
Dirty (2005年)
ロサンゼルスのゲットーに住むサンチョは元チカーノ系ギャング団の一員。
まっとうな人生を歩もうとギャングから足を洗い、警官になることを決意する。 しかし そこは警察と言う名の別のギャング組織だった。 汚職に手を染める上官。 市民に暴力を振るう相棒。 激化する地元ギャング団の抗争。 職務中に起きた悲劇。 理想と現実の狭間で苦悩するサンチョ。 そして物語は意外な結末へと向かっていく・・・
Dirty - 予告編
日本でのタイトルは 「ダーティ・コップ」。 DVDのパッケージには 「善悪などない、俺たちが法律だ」 との宣伝文句が。 最初このDVDをレンタル屋で見つけた時は「また怪しいB級映画が出たなぁ」と思いましたが、意外にもキャストは豪華です。

主演を務めるのは Clifton Collins Jr. 映画「トラフィック」で不気味な殺し屋を演じた あの俳優さんです。 今最も実力のある演技派チカーノ俳優と呼べるでしょう。 サンチョの相棒を演じるのはご存知 Cuba Gooding Jr. 利己的且つ暴力的な悪徳警官を見事に演じています。

さらに 意外な人達の姿も。
黒人ギャング団のボスを演じるのは Wyclef Jean。 対立するチカーノ系ギャング団のメンバーとして Black Eyed Peas の Taboo が登場します。 映画公開を記念したパーティー会場ではワイクリフと一緒に会場を盛り上げたそうです。

そして映画の感想について。
一言で言ってしまえば映画の設定がデンゼル・ワシントンの 「トレーニングデイ」 に酷似しているのですが、それを差し置いても なかなか見応えのある内容でした。 なによりも興味深いのは名作 「Boyz'n The Hood」 で警官に不当な扱いをされ悔し泣きする青年を演じていたあの Cuba Gooding Jr. が この映画では悪徳警官を演じているところです。 また、主演の Clifton Collins Jrも 彼のかつての出演作 「187」を彷彿させるワンシーンが劇中に出てきます。 まさにキャスティングの冥利と言えるでしょう。

主演の Clifton Collins Jr は この映画についてこう語っています。
「僕もロサンゼルス出身で メキシコ系アメリカ人だから、この映画のサンチョに良く似た境遇で育ったんだ。 だから共感するものが多かったよ。 僕もかつて警官に不当な扱いを受けたことがあったから、警官に対してあまり良いイメージを持っていないんだ。 でも郊外に住む多くの人達はまさか警官が人種差別的行動をとるなんて信じられないと思っている人達がたくさんいる。 ロドニー・キング事件で初めて真相に気付いた人も多かったはずだ。 今回のこの映画が、見ている人達に疑問を投げかけるようなものになれば良いなと思っているよ」





◎ 今日の独り言 ◎
久しぶりに「Boyz'n The Hood」 を見たくなりました
全てのフッドムービーの原点はあそこにあると言えるでしょう
Category: The White Rapper Show
MC Serch が次期エミネムをサーチする番組

90年代前半に活躍した白人ラップグループ3rd Bass。
そのメンバーの MC Serch がホストを務める新番組がVH1で始まります。
その名も「The White Rapper Show」
MC Search とPrince Pall によってオーディションで選ばれた10人の白人ラッパー達。 彼らはヒップホップ発祥の地サウス・ブロンクスで共同生活を始め、地元住民達の前で行われるフリースタイルバトル、ライブパフォーマンス、そしてヒップホップカルチャーをどれだけ理解しているかを確かめるクイズ大会(!)など、毎週与えられた課題に挑戦していきます。 最も評価の低かった参加者が1人ずつ敗退していくというサバイバル形式で番組は進行し、最終的に残った優勝者には賞金10万ドルが贈呈されるという流れ。
The Whiter Rapper Show - Trailer
「ヒップホップ版 American Idol」 と考えてもらえればわかり良いでしょうか。 特別ゲストとしてファット・ジョーや、キッド・ロック、エバーラスト、グランド・マスター・フラッシュといった有名ラッパー達も番組に登場します。 そしてなんと! 10人の白人ラッパー達のなかに 以前エントリで紹介した Sullee の姿が!!

ボストン出身の Sullee は現在22歳。 これまでにテディ・ライリー、モーリス・スターといったビックネーム達に認められた彼はラップグループTCBの一員としてそのキャリアをスタートさせ、その後ソロに転向。 ラッパー歴16年を誇る実力派です。
第1回目の放送の予告編を見ると、はやくもそのサリー君が大暴れしているご様子。
「てめぇ、喧嘩売ってんのか? かかってこいよ、コラァ!!」
とキレまくっています。 一体何があったんでしょうか?? (((゚∇゚;)))
The Whiter Rapper Show - Sullee
ともあれ私は彼のラップがすごい好きなので、なんとしてでも勝ち残って欲しいです。 このブログでも可能な限り番組の進行状況をお伝えしていきたいと思っています。 ちなみに以前ご紹介した彼の2ndアルバム 「Destiny」 はその後 発売が延期され、現在のところリリースは未定。 1stアルバム 「It's Time」 に関しては、CD Babyにて購入可能です。

また、Joe Buddenを大々的にフーチャリングした曲 「What 'Cha Tryin 2 Do 」を収録した Mix CD 「Diversify Your Hustle」 もリリースされました。 彼の Official MySpace にて視聴可能ですので、是非チェックしてみてください。 ちなみにMySpaceでは Young Huff という名前を使っています。 これは Sullee がたまに使っているもう1つのニックネームで、由来は Playboy Magazine の創始者で億万長者の色男 Hugh Hefner から引用したそうです。

珍しいデザインが特徴的な Official Site も要チェックです。 サイトそのものがテレビ画面のデザインになっていて、左側にあるチャンネルボタン(+)(-)を押すと次のコンテンツに移動できます。 貴重なライブ映像や最新ニュースがアップロードされています。
Sullee が優勝を目指して参加している「The White Rapper Show」 は 本国アメリカで1月8日から放送開始だとか。 しかしVH1はいつも面白い番組を作りますね。 日本でも放送してくれないかな (*´∇`*)





◎ 今日の独り言 ◎
MCサーチさんしばらく見ないうちに恰幅が良くなりましたね(*´∇`*)
Category: クイズ
この人は誰だろう??

この人を覚えているでしょうか?
2007年最初のクイズということで難易度高めです。
わかる人いるかな?(・∀・)
正解は元3rd Bassの MC Serch でした!





◎ 今日の独り言 ◎
心当たりある方はコメント欄まで (*´∇`*)
Category: ヒップホップ全般
Irv Gotti が意外なアーティストと契約

Ja Rule や Ashanti が在籍するレーベル、マーダー・インク
このレーベルの経営者 アーブ・ゴッティ(Irv Gotti) が今最も期待を寄せているアーティストがいます。 それはなんとポップ歌手のバネッサ・カールトン (Vanessa Carlton) だとか。
Yeah, Irv Gotti Knows Who Vanessa Carlton Is — He Just Signed Her
バネッサ・カールトンは2002年にUnversal Record からデビューした白人のシンガーソングライター。 彼女を一躍有名にしたのはビルボードチャートで5位を記録したヒット曲「A Thounds Miles」ですが、曲を聞いてもらえれば分かるとおり、ギャングスタ・ラップやR&Bとは無縁の彼女。 全く接点のないマーダー・インクと何故契約することになったのでしょうか??

きっかけは Universal Record の会議室でした。
マーダー・インクが Universal Record とのベンチャービジネスを開始するため、ゴッティは Universal の上層部と打ち合わせをしていました。 ミーティング終了後、ゴッティが部屋から出ると、隣の部屋に知り合いがいるのを見つけます。 今から行うミーティングに少しだけ顔を出してみないかと誘われ、言われるがままに部屋に入ると、そこにはヴァネッサ・カールトンがいました。
ゴッティ 「あれ?どこかでみたことある女だな・・・ 誰だったけ?」

ポップミュージックに興味のないゴッティは、彼女が誰だかわからなかったそうです。
そしてヴァネッサが部屋にあるピアノで歌い始めた時、ゴッティは衝撃を受けます。
ゴッティ 「すげぇ! お前は天才だよ! お前の歌声は最高だよ!」
バネッサの才能に感激したゴッティは興奮して部屋を走り回ったとか(笑)
それからバネッサは自身のヒット曲 「A Thousand Miles」 を披露。
その時に初めてゴッティは彼女が誰なのかに気付きます。
ゴッティ 「この曲知っているぜ! 映画 「White Chicks」 で流れてた曲だ!」
Irv Gotti & Vanessa Carlton - MTV Interview
ゴッティは彼女との契約を切望。 しかし ヴァネッサがギャングスタラップのレーベルと果たして契約してくれるかどうか、最初は不安だったといいます。
ヴァネッサ | 「マーダー・インクがヒップホップのレーベルだというのは知っていたけど、私が思い浮かべていたようなイメージではなく、ゴッティ達はすごく自然に接してくれたし、熱心に誘ってくれたから契約しようと思ったの。 それに私のニックネームは"V"なんだけど、彼がしているネックレスに大きく"V"と書かれていたの。 それは亡くなられた彼のお婆様のニックネームだったのよ。 なんだか運命的なものを感じたわ。」 |
ゴッティのネックレスが決め手となって、2006年10月に正式に契約が成立。
現在は2007年春に発売予定のニューアルバムに向けて準備中だとか。
マーダー・インクが送り出す初のポップシンガー
どうなることやら、チャックせずにいられませんね (*´∇`*)





◎ 今日の独り言 ◎
アーヴ・ゴッティを主役にしたリアリティ番組も もうすぐ始まります
マーダー・インク復活にむけて再出発の年になりそうです (*´∇`*)
Category: R&B全般
Ju-Taun

昨年末に行われた「2006年アカペラ大賞」でバックストリートボーイズと同率首位だった
Ju-Taun について今日はご紹介します。
Ju-Taunは、ニュージャージ出身のR&Bグループ。
グループ名は英語表記で[ ZHA-TON ]だそうで、おそらく[ジャートン]と読むのかと。 メンバーは幼少期からの友人だと言う NVS、B-Luv、J-Nyce、Samoeun、Jake からなる5人。 同じ Williamstown 高校に通っていた1999年にグループを結成します。

メンバーの Jake と J-Nyce の父親 Jake Evans Jr は1980年代に活躍したDoo-Wopグループ Dovells のオリジナルメンバー。 現在はミュージカル監督として働いていて、ベテランソウルシンガー Chubby Checkers らと仕事をしているという経歴の持ち主。 その父がこのJu-Taunのボーカルコーチを務め、経験豊富なプロの指導の下 彼らは日夜ボーカルトレーニングに励みます。
「とにかく基本から教わったよ。 そして昔のソウルミュージックをたくさん聞いて
そこから色々学び取れと言われたよ。」
その言葉どおり彼らが これまでに影響を受けたアーティスト として名前を挙げたのは、ボビー・ウォーマック、マービン・ゲイ、Teddy Pendergrass といった往年のソウルシンガー達。 そのサグな外見とは裏腹にオールディーズをこよなく愛する若者達なのです。 Ju-Taun は同郷R&Bシンガー Jaheim の前座を務めることで本格的に活動を開始。 その他にも Ruff Endz、Jagged Edge、112、 Tyrese といったビックネーム達と同じステージに立ち 経験を積んでいきます。
Ju-Taun - Let Me In
彼らは地元のインディーズレーベル Climax Entertainment と契約。
2001年にはEP 「It's Been A Long Time」 で待望のCDデビューを飾ります。
Ju-Taun - It's Been A Long Time

2004年には初のフルレングスアルバム 「How Bad U Want It」 を発表。
5万枚の売り上げを記録します。
Ju-Taun - How Bad U Want It

しかしインディーズでの地道な活動にストレスを感じた時もあったとか。
「マーケティングからプロモートまで 全て自分達でやらなくてはいけないから確かに大変だよ。 でも一生懸命努力すれば、成功できると信じてるから。 今でもステージに上がる度に、オーディエンスから拍手や歓声を受けた時、やっぱりこの道を進んで良かったと改めて感じるんだ。」
現在は彼らはニューアルバム 「Say It」 のリリース準備で多忙の日々を送っています。
Ju-Taun - Say It

「僕達は小さい頃からずっと一緒に育ってきた。
結束の強さでは他のどのグループにも負けないと思う。
だからこそ この5人でずっと一緒にやって行きたい。
そしてJu-Taunという伝説を作っていきたいんだ。」
グループ結成から8年。
Ju-Taunはメンバー全員で目標に向かって歩き続けています。





◎ 今日の独り言 ◎
個人的に気になるのは、エイジアンチックなお顔立ちのSamoeun君。
彼の本名はSamoeun Chengなので、
おそらく中国系のルーツがあるのではないかと思います。
そのサグなイメージも込みで応援したくなります (*´∇`*)
Category: R&B全般
バックストリートボーイズ と R&Bの意外な関係

私が初めて Backstreetboys を見たのは1998年の World Music Award でした。
その年の「 World's Best Selling Dance Artist 」に選ばれた彼らは 壇上でアカペラを披露。
白人のアイドルグループが こんなに上手にアカペラを歌えるなんてスゴイなぁ、と正直驚いたのを覚えています。
Backstreetboys - All I Have To Give ( World Music Award 1998 )
彼らがその時に歌った曲「 All I Have To Give 」をプロデュースしたのは、なんと Full Force だったんです。 あの屈強なマッチョマン達で構成されるソウルグループが、ボーイバンドのアルバムに参加していることを意外に感じました。 ところが調べてみると フルフォースはこれまでに N'Sync や LFO、Wild Orchid、C-Note といったポップグループを数多く手掛けていたのです。

90年代後半からポップグループがR&B寄りのアプローチをとるのが主流になってきました。 テディ・ライリーがN'Syncを、Neptunesがブリトニーを、PM Dawm がBackstreetboysをプロデュースしたりと、黒人プロデューサーの指揮の下、ポップアクト達がR&Bを歌うことが一種のトレンドになったわけです。 当時のBackstreetboysのインタビューでも「今までに影響を受けたアーティストは?」という質問に対して、ShaiやDru Hill、Take6 といったボーカルグループの名前を挙げていたのがとても印象的です。
そして Backstreetboys を語る上で欠かせない人物が1人います。
彼の名前はジョニー・ライト ( Johnny Wright )。 New Editionを発掘したモーリス・スターの右腕として働き、ニューキッズオンザブロックを大成功に導いた敏腕マネージャーです。 その後モーリスの元から独立した彼は、次世代向けのニューキッズオンザブロックとして白羽の矢を立てたのがこの Backstreetboys だったわけです。

ジョニー・ライトとBackstreetboysにまつわるエピソードでこんな話があります。 まだ無名の頃の Backstreetboys は、各地のショッピングモールや小中学校などでパフォーマンスするという地道な活動を続けていました。 そんな時 ジョニー・ライトは かつてニューキッズオンザブロックが手にした数々のトロフィーを Backstreetboys のメンバー達に見せ、 「 君達も今頑張れば いつか彼らが手にしたような成功を得られるんだ 」と励ましたといいます。 それから数年後、ジョニーの言葉どおり彼らは大成功を収め、あらゆる授賞式で賞を総ナメすることになるのです。
ジョニー・ライトは、現在 P Diddy の元で働いています。
MTVのオーディション番組 「 Making The Band 3 」 に審査員として参加。 番組を通して全米で大規模なオーディションを敢行し、最終的に5人の有望な女性シンガーを選び抜きました。 彼女達は Danity Kane と言う名前で2006年に Bad Boy Record からデビューします。

Young Joc をフューチャーした彼女達のデビューシングル「 Show Stopper 」はビルボードチャートで8位を記録。 そしてデビューアルバムにはロドニー・ジャーキンスや、Timbaland、ブライアン・マイケル・コックス、マリオ・ワイナンズ、ライアン・レスリーなど超一流プロデューサー達が集結し、見事1位を獲得します。

昨年 Danity Kane は Backstreetboys のコンサートで前座を務めました。 かつてジョニー・ライトが Backstreetboys をイチから育て上げ彼らをスターの座に押し上げたように、今度はこの Danity Kane を成功に導こうとしています。 2007年もジョニーと Danity Kane の挑戦は続きます。 彼女達がトロフィーを手にするその日まで・・・





◎ 今日の独り言 ◎
P Diddy は次回作のジェームス・ボンド役を狙っているとか・・・ (*´∇`*)